※稼働品ですが、動作時間は計測していません
■キズ汚れ程度
風防:中
裏蓋:小
ベゼル:小
ベルト:新品社外品
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起源とモデルの系譜
「Lord Marvel」シリーズ自体は1950年代末(約1958〜1959年ごろ)に始まりました。最初期のLord Marvelは、手巻きで比較的“普通”の振動数(ビート数)のムーブメントを搭載していました。
“5740” 系のムーブメント(cal. 5740A や 5740B など)は1960年代半ばに使われていました。低振動(例えば 18,000 bph など)のバージョンが存在しました。
5740-8000 の登場 — ハイビート 36000
1967年、セイコーは手巻きムーブメント cal. 5740C を開発。これが日本初、そして世界でもごく初期の「高振動(ハイビート:36,000 ビート/時 = 10 振動/秒)」ムーブメントでした。
この 5740C を搭載したモデルが 5740-8000 で、これによって Lord Marvel も “Lord Marvel 36000” として別格の存在になりました。
製造期間と背景
5740-8000(ハイビート版)は、おおよそ 1967年〜1977年(または1978年) にかけて製造されました。
当初はステンレススチールや金メッキ(SGP)ケース、文字盤や針のバリエーションがあり、バーインデックス(棒状インデックス)やアラビア数字インデックスなども存在しました。
また、ケースバック(裏蓋)のデザインも時期で変化があり、初期は“シーホース(タツノオトシゴ)刻印”入りの裏蓋、その後“ホースシュー(馬蹄)型”、さらに後期はプレーンな裏蓋に移行したという記録があります。
なぜ「重要/名作」とされるか
5740-8000 に搭載された 5740C ムーブメントは、セイコーが高振動ムーブメントを実用化した初の試みであり、日本におけるハイビート時計の先駆け。これにより、振動数が高くなり、秒針の動きが滑らかで、精度や安定性の向上を目指したモデルでした。
また、このモデルはその後の高級ライン(例えば Grand Seiko や King Seiko)のハイビートモデルの基礎を築いた、セイコーにとっての“試金石”的存在でもあります。
デザイン的にも比較的シンプルかつ上品で、当時のドレスウォッチらしい佇まい。現在では「ヴィンテージ腕時計」としてコレクターから高く評価されることが多いモデルです。
モデルによるバリエーションと注意点
5740-8000 には、バーインデックス/アラビア数字インデックス、ステンレス/金メッキケース、文字盤の色や質感(太陽光線状サンバースト、絹目(リネンダイアル)など)の違いがあり、特に初期ロービート版(cal. 5740B 搭載)は製造数が少なく、希少であるとされます。
また、裏蓋の刻印や刻印の種類(Seahorse, Horseshoe, Plain)の違い、針やインデックスの仕様などで、モデルのオリジナルかどうか、あるいは改修/部品交換の有無を見極めることが、ヴィンテージ市場では重要とされています。
現代における評価・コレクターズアイテムとして
5740-8000 は、ただ古いだけでなく、セイコーにとって画期的だった「国産初のハイビートムーブメント搭載」という歴史的価値を持つ時計として、ヴィンテージ時計ファンやコレクターの間で人気があります。
ただし、製造から半世紀近く経っているため「コンディション(ケースの角が残っているか、文字盤や針がオリジナルか、水の侵入防止は無いので日常使いは注意)」などをきちんと確認することが重要です。
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